ポール・ヴェーヌはフーコーのコーレージュ・ド・フランスでの同僚であり歴史学者。ヴェーヌによるミシェル・フーコーの思想と人となりを紹介した本、、、と言ってしまえば簡単なフーコーの入門書のように聞こえるけれど、かなり良質な真理論についての哲学書と言って良いのでは。構造主義でもない、相対主義でもない、骨のある懐疑主義と言って良いフーコーの真理論をかりてヴェーヌの真理論を語っているといえよう。いまからフーコーを読み始めるのには、あまりにも彼の著作は膨大すぎる。エッセンスはこの本につきるような気がします。もっともシンプルに言い切れば、「人間一般の」真理なんてない、それぞれの真理があるのだということ。名著です。
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